
2026年4月から、不動産登記において新たな制度である「死亡符号表示制度」が始まりました。
これまで不動産の登記簿を見ても、所有者が亡くなっているかどうかは分かりませんでした。しかし今後は、法務局が死亡の事実を確認した場合、登記簿上に「◇(菱形)」の符号が表示されることになります。
相続人の方にとっては、「相続登記を後回しにしていた不動産」が第三者からも見える形になるため、制度の内容を正しく理解しておくことが大切です。
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死亡符号表示制度とは?
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2026年4月1日に施行された改正不動産登記法により、「所有権の登記名義人の死亡についての符号の表示制度」がスタートしました。
この制度では、法務局(登記官)が住民基本台帳ネットワークなどから所有者の死亡情報を確認した場合、登記簿上の所有者欄に「◇」の符号を表示できるようになります。
例えば、
・父名義の土地がある
・父が数年前に亡くなった
・相続登記をまだしていない
というケースでは、法務局が死亡情報を把握した時点で、その土地の登記簿に「◇」が付く可能性があります。
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なぜこの制度が導入されたのか?
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背景にあるのは、全国的な「所有者不明土地問題」です。
相続登記が行われないまま何代も放置されると、
・所有者が誰か分からない
・相続人が何十人にも増える
・売却や活用ができない
・公共事業や再開発が進まない
といった問題が発生します。
国としては、
「亡くなった方の名義のまま放置されている土地を減らしたい」
という狙いがあります。
今回の制度は、その第一歩として「死亡の事実を見える化する仕組み」といえるでしょう。
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「◇」が付いたらどうなる?
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ここで誤解してはいけないのが、
「◇が付いたから罰則になる」
わけではないということです。
この符号はあくまで、
「登記名義人が死亡していることを法務局が把握した」
という事実を示すだけです。
しかし、相続人にとって重要なのは別の点です。
2024年4月から相続登記が義務化されています。
不動産を相続したことを知った日から3年以内に相続登記を申請しなければなりません。
正当な理由なく放置した場合には、10万円以下の過料の対象になる可能性があります。
つまり、
・死亡符号表示制度
・相続登記義務化
はセットで理解する必要があります。
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相続人が今すぐ確認したいポイント
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もしご家族が亡くなられていて、不動産を所有していた場合は次の点を確認しましょう。
① 不動産があるか確認する
固定資産税の納税通知書や権利証、登記情報などを確認します。
② 名義変更が済んでいるか確認する
「遺産分割が終わったから大丈夫」と思っていても、登記が未了というケースは少なくありません。
③ 相続登記の期限を確認する
義務化以前の相続も対象になる場合があります。
④ 専門家へ相談する
相続人が多い場合や相続関係が複雑な場合は、早めに司法書士へ相談することをおすすめします。
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税理士として感じること
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相続の相談では、
「遺産分割は終わったけれど登記だけしていない」
というケースをよく見かけます。
しかし相続登記は単なる名義変更ではありません。
放置すると、
・将来の売却ができない
・相続人が増えて手続きが複雑化する
・相続税申告後の財産管理が難しくなる
など、多くの問題につながります。
今回の死亡符号表示制度は、相続登記の重要性を社会全体に知らせる仕組みともいえるでしょう。
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まとめ
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2026年4月から始まった死亡符号表示制度により、登記簿上で所有者の死亡が確認できるようになりました。
「◇」が付いたからといって直ちにペナルティがあるわけではありませんが、相続登記が未了であることが可視化される時代になったことは大きな変化です。
ご家族名義の不動産がある方は、この機会に相続登記が完了しているか確認してみてはいかがでしょうか。
相続は「そのうちやろう」が最もコストを高くします。
早めの確認と手続きが、ご家族の将来の負担軽減につながります。