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不動産オーナーが知っておきたい「不動産小口化商品」とは? ~資産承継の新たな選択肢~

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2026.06.18

近年、「不動産小口化商品」が資産運用や相続対策の手法として注目を集めています。

特に不動産オーナーの方の中には、

「所有不動産を整理したい」
「相続時の分割対策を考えたい」
「次世代への資産承継を円滑にしたい」

と考えている方も多いのではないでしょうか。

不動産は資産価値が高い一方で、相続時には「分けにくい」という課題があります。その解決策の一つとして活用されているのが不動産小口化商品です。

今回は、不動産オーナーの視点から、不動産小口化商品の仕組みや活用方法について解説します。

## 不動産小口化商品とは?

不動産小口化商品とは、高額な不動産を複数の口数に分け、多くの投資家が共同で出資する仕組みです。

例えば、10億円の賃貸マンションやオフィスビルを1口100万円単位に分割し、複数の出資者で保有・運用します。

従来、不動産投資は多額の資金が必要でしたが、小口化によって少額から不動産に投資できるようになりました。

一方で、不動産オーナーにとっては、資産の組み換えや相続対策の選択肢としても注目されています。

## 不動産小口化商品の主な種類

不動産小口化商品には、大きく分けて「匿名組合型」と「任意組合型」があります。

### 匿名組合型

匿名組合型は、出資者と事業者が契約を結び、事業者が不動産を保有・運営する仕組みです。

出資者は運営に関与せず、収益の分配を受けます。

【特徴】

・少額から投資可能
・運用期間が比較的短い
・管理の手間がかからない
・不動産の所有権は事業者にある

分配金は税務上「雑所得」として扱われます。

### 任意組合型

任意組合型は、出資者が共同で不動産を所有する仕組みです。

出資者は組合員となり、持分割合に応じて収益を受け取ります。

【特徴】

・1口100万円程度から投資可能
・3~10年程度の中長期運用が中心
・不動産を共有所有する形になる
・相続対策との親和性が高い

分配金は「不動産所得」として扱われます。

## 不動産オーナーが注目すべき理由

### 相続時の分割対策になる

賃貸マンションや土地は、相続人が複数いる場合に分割が難しいケースがあります。

例えば、

・長男がアパートを相続する
・次男には預金を相続させる

といったバランス調整が必要になります。

しかし資産の大半が不動産の場合、分割が難しく相続トラブルの原因になることも少なくありません。

不動産小口化商品であれば、口数単位で承継できるため、現物不動産より柔軟な分割が可能になります。

### 資産の組み換えがしやすい

老朽化した賃貸物件や収益性が低下した不動産を売却し、不動産小口化商品へ資産を組み替えるケースもあります。

これにより、

・管理負担の軽減
・修繕リスクの回避
・地域分散によるリスク分散

といった効果が期待できます。

高齢のオーナーにとっては、「管理しない不動産保有」という選択肢にもなります。

### 相続税評価の観点

任意組合型の商品は、不動産を共有所有する形態であるため、相続税評価の面で現金保有とは異なる評価となります。

現金は額面どおり評価されますが、不動産は相続税評価額で評価されます。

そのため、場合によっては相続税負担の軽減につながる可能性があります。

ただし、商品内容や税制改正によって取扱いが変わる場合もあるため、事前の確認が欠かせません。

## 導入前に確認すべき注意点

### 元本保証ではない

不動産市況や賃貸需要によって収益が変動します。

期待した利回りが得られない可能性もあります。

### 流動性が高くない

上場株式のように自由に売買できるわけではありません。

途中換金に制約がある商品もあります。

### 相続対策だけで判断しない

節税効果だけを目的に導入すると、将来的に資金繰りや資産構成の問題が生じる場合があります。

重要なのは、

・家族構成
・相続人の意向
・保有資産全体のバランス
・今後の収益計画

を踏まえて検討することです。

## まとめ

不動産小口化商品は、単なる投資商品ではなく、不動産オーナーにとっては資産承継や相続対策の選択肢として活用できる可能性があります。

特に任意組合型は、

・相続時の分割対策
・管理負担の軽減
・相続税評価への対応

といった観点から注目されています。

一方で、すべてのオーナーに適しているわけではありません。

大切なのは、「節税ありき」ではなく、「次世代へどのように資産を引き継ぐか」という視点で検討することです。

不動産経営は、物件を増やすことだけでなく、出口戦略や承継対策まで含めて考える時代に入っています。不動産小口化商品も、その選択肢の一つとして理解しておく価値があるでしょう。