staffblog スタッフブログ

ふるさと住民登録制度とは?ふるさと納税との関係や新しい地域との関わり方を税理士が解説

スタッフブログ

2026.10.23

1.ふるさと住民登録制度とは?住んでいない地域ともつながれる新しい仕組み

「生まれ育ったふるさとを応援したい」
「旅行で訪れた地域に、もっと深く関わってみたい」

このように感じたことはありませんか?

こうした思いを形にする新しい仕組みとして注目されているのが、「ふるさと住民登録制度」です。

ふるさと住民登録制度は、現在住んでいる場所とは別の地域とのつながりを登録し、継続的な関係を築いていくことを目指す制度です。

アプリを活用して地域とのつながりを登録・可視化し、地域から発信される情報や担い手活動の募集を受け取ることができます。

そして、興味を持った活動があれば、実際に現地を訪れて地域活動に参加することも想定されています。

これまで、地域との関係を築く方法としては、移住や二地域居住、観光、ふるさと納税などがありました。

しかし、住まいを移したり、定期的に旅行したりすることが難しい方も少なくありません。

ふるさと住民登録制度は、こうした方々が、自分のできる範囲で地域と継続的につながるための仕組みとして期待されています。

単に地域のファンになるだけでなく、地域の活動に参加し、地域を支える人の一人になることを目指す点が特徴です。

2.ふるさと住民登録制度はいつから始まる?開始時期と今後の予定

ふるさと住民登録制度は、令和8年度中、つまり2026年度中の開始が予定されている制度として紹介されています。

ただし、開始予定と実際の運用開始は区別して考える必要があります。

実際に利用する際には、登録の受付開始日や利用できるアプリ、参加できる自治体、登録条件などを確認することが大切です。

制度が始まると、地域との関わり方にも新たな選択肢が生まれる可能性があります。

例えば、出身地を離れて暮らしている方が、地元のイベント情報を受け取り、休日に地域活動へ参加することが考えられます。

また、旅行で訪れた地域の自然や文化に魅力を感じ、その地域の活動に継続して関わるという使い方も想定できます。

ただし、制度の具体的な利用条件やサービス内容は、正式な案内に基づいて確認する必要があります。

利用を検討している方は、総務省の公式案内や自治体からの発表を確認し、最新情報を把握しておきましょう。

3.ふるさと住民登録制度の仕組みとは?アプリでできること

ふるさと住民登録制度では、アプリを活用して、居住地以外の地域とのつながりを登録・可視化する仕組みが想定されています。

基本的な流れは、次のとおりです。

【ステップ1】関心のある地域を見つける

まずは、自分が関わりたい地域を探します。

出身地や以前住んでいた地域はもちろん、旅行で訪れて好きになった地域や、応援したい産業・文化がある地域なども候補になるでしょう。

【ステップ2】地域の情報を受け取る

地域側は、地域の魅力やイベント情報に加え、地域活動を支える担い手の募集などを発信します。

利用者は、そうした情報の中から、自分の関心や生活スタイルに合うものを探します。

【ステップ3】実際に地域活動へ参加する

興味のある活動があれば、現地を訪れて参加することが想定されています。

活動の内容は、地域や募集によって異なると考えられるため、具体的な参加条件は各地域の案内を確認する必要があります。

【ステップ4】活動実績を記録し、地域との関係を深める

参加した活動の実績は、システム上に記録される仕組みとされています。

こうした実績に応じて登録区分が変わり、地域との関係を段階的に深めていくことが想定されています。

この仕組みのポイントは、地域とのつながりを登録するだけでなく、実際の活動を通じて継続的な関係を築くことにあります。

4.ベーシック登録とプレミアム登録の違いとは?

ふるさと住民登録制度では、「ベーシック登録」と「プレミアム登録」という区分が想定されています。

制度の概要によると、地域での担い手活動への参加実績に応じて、ベーシック登録からプレミアム登録へと地域との関係を深める仕組みです。

つまり、登録しただけで終わるのではなく、実際に地域と関わることが重視されています。

例えば、ある地域に関心を持って登録し、その地域から発信される情報を受け取ります。

その後、地域の活動に参加することで、地域との接点が増えていくという流れが考えられます。

ただし、ベーシック登録からプレミアム登録へ移行するために必要な活動回数や具体的な条件については、正式な制度案内を確認する必要があります。

また、プレミアム登録になることで利用できるサービスや特典についても、制度の正式な内容を確認することが重要です。

特に、後述するふるさと納税の見直し要望では、プレミアム登録者が関係する仕組みが検討対象となっています。

そのため、制度に関心がある方は、登録区分の違いだけでなく、今後どのようなサービスが利用できるようになるのかにも注目するとよいでしょう。

5.ふるさと住民登録制度に参加するメリットとは?

ふるさと住民登録制度には、地域に関心がある方にとって、さまざまなメリットが期待されます。

### メリット1:地域とのつながりを継続できる

旅行で訪れた地域や、かつて暮らしていた地域との関係を、一度きりの訪問で終わらせずに続けられる可能性があります。

地域から発信される情報を受け取り、自分にできる活動を探すことで、継続的な関係を築きやすくなります。

### メリット2:自分に合った地域活動を見つけやすい

地域活動に興味があっても、どこで何が募集されているのかわからないことがあります。

制度を通じて活動情報を受け取れるようになれば、自分の興味や都合に合った活動を見つけるきっかけになるでしょう。

### メリット3:地域の人々と交流できる

実際に現地で活動することで、観光だけでは接点を持ちにくかった地域の人々と交流できる可能性があります。

地域の文化や暮らしを知り、地域への理解を深めることにもつながります。

### メリット4:移住しなくても地域を応援できる

仕事や家庭の事情で移住することが難しくても、地域と関わる方法はあります。

ふるさと住民登録制度は、現在の生活拠点を変えずに、地域活動への参加などを通じて地域を応援する選択肢になり得ます。

ただし、実際に得られるメリットは、登録先の自治体が提供する情報や活動内容、制度の正式な運用条件によって異なります。

自分がどのような形で地域に関わりたいのかを考えたうえで、制度の利用を検討するとよいでしょう。

6.ふるさと住民登録制度とふるさと納税の関係

今回、ふるさと住民登録制度とあわせて注目したいのが、ふるさと納税との関係です。

総務省は、令和9年度税制改正要望において、ふるさと住民登録制度の創設に伴うふるさと納税の見直しを要望しています。

ポイントとなるのは、プレミアム登録者に対する返礼品等の取り扱いです。

総務省は、プレミアム登録者に限り、その登録先の地方公共団体を訪れるための航空券などを、単独で返礼品等として提供できるよう、要件の見直しを求めています。

これが実現すれば、ふるさと住民登録制度を通じて地域との関係を深めた人が、その地域を訪れる際に、ふるさと納税を通じた新たな選択肢を利用できるようになる可能性があります。

これまでのふるさと納税では、地域の特産品や食品、日用品などが返礼品として広く知られてきました。

一方、今回の見直し要望は、地域を訪れるための航空券などに着目している点が特徴です。

ただし、ここで注意したいのは、現時点で示されているのは総務省による見直しの要望であり、実施が正式に決定した制度内容とは限らないことです。

今後、税制改正などを通じて具体的なルールが決まる可能性があるため、実際に利用する際には、正式な制度内容を確認する必要があります。

7.プレミアム登録者は航空券を返礼品として受け取れるようになる?

今回の税制改正要望で、特に関心を集めそうなのが航空券などの取り扱いです。

総務省は、ふるさと住民登録制度のプレミアム登録者に限り、プレミアム登録先の地方公共団体を訪れるための航空券等を、単独で返礼品等として提供できるようにするための要件見直しを求めています。

この要望の背景には、地域との継続的な関係を築くことと、実際にその地域を訪れることを結びつける狙いがあると考えられます。

例えば、ある地域のプレミアム登録者が、その地域のイベントや担い手活動に参加するために訪問する場合を考えてみましょう。

航空券などが返礼品として利用できる仕組みが実現すれば、地域を訪れる際の選択肢が広がる可能性があります。

地域側にとっても、地域外に住む人が実際に訪れるきっかけとなり、地域活動への参加や交流の促進につながることが期待されます。

ただし、現段階では、航空券などを単独で返礼品等として提供できるようにするための要件見直しが要望されている段階です。

そのため、次の点を区別して理解することが大切です。

・総務省が見直しを要望していること
・税制改正などを経て正式に制度化されること
・実際に自治体が返礼品として提供を開始すること

これらは、それぞれ異なる段階です。

また、対象となる航空券等の範囲や利用条件、寄附に関する要件なども、正式な制度内容を確認する必要があります。

今後の税制改正や総務省からの発表に注目しておきましょう。

8.ふるさと住民登録制度を利用する前に確認したい注意点

ふるさと住民登録制度に関心がある方は、利用を始める前に、いくつかの点を確認しておくと安心です。

### ① 登録条件や手続きを確認する

制度の利用にあたっては、登録方法や対象となる地域、必要な手続きなどを確認することが大切です。

制度の開始時期や具体的な利用条件については、総務省や自治体の正式な案内を確認しましょう。

### ② 地域活動の内容を確認する

地域活動への参加が想定されているため、自分が関心を持てる活動があるかを確認しましょう。

活動によっては、現地への移動や一定の時間が必要になることも考えられます。

参加条件や活動内容を事前に確認し、無理のない範囲で関わることが大切です。

### ③ 交通費などの負担を考える

地域活動に参加するために現地を訪れる場合、交通費や宿泊費などがかかる可能性があります。

航空券などを返礼品として提供できるようにする見直し要望が実現するかどうかも含め、実際の費用負担を確認しておきましょう。

### ④ ふるさと納税の見直しは正式決定を待つ

ふるさと納税の返礼品に関する要件の見直しは、現時点では総務省の税制改正要望です。

航空券などが必ず返礼品として受け取れると決まったわけではありません。

制度が正式に決まった場合には、対象となる寄附や返礼品、利用条件などを確認する必要があります。

### ⑤ 税金の取り扱いは制度の正式な内容を確認する

ふるさと納税には、寄附金控除などの税制上の仕組みがあります。

ただし、控除を受けられる金額や条件は、寄附をする方の所得や家族構成などによって異なります。

制度の見直しが行われる場合には、返礼品の内容だけでなく、寄附の条件や税制上の取り扱いについても、正式な情報を確認することが重要です。

9.ふるさと住民登録制度は地域や自治体にどんな影響を与える?

ふるさと住民登録制度は、利用する人だけでなく、地域や自治体にとっても意味のある仕組みになる可能性があります。

多くの地域では、人口減少や高齢化などを背景に、地域活動を支える人材の確保が課題となっています。

地域のイベントや伝統行事、観光資源の維持などには、地域で暮らす人々だけでなく、地域外から関わる人々の力が役立つこともあります。

ふるさと住民登録制度を通じて、地域に関心を持つ人と、活動を支えてほしい地域を結びつけることができれば、新たな交流や協力関係が生まれる可能性があります。

例えば、出身地を離れて暮らしている人が、休日に地元のイベントを手伝うケースが考えられます。

また、地域の文化や産業に関心を持った人が、継続して現地を訪れ、地域の人々と交流することも考えられるでしょう。

こうした関係が継続すれば、地域にとっては活動を支える人との接点が増え、参加者にとっては地域とのつながりを深める機会になります。

さらに、ふるさと納税の見直し要望が実現すれば、地域を訪れるきっかけが増える可能性もあります。

ただし、制度が地域活性化につながるかどうかは、自治体がどのような情報を発信し、参加しやすい活動を用意できるかにも左右されます。

登録者数だけでなく、実際の活動参加や継続的な交流につながる仕組みづくりが重要になるでしょう。

10.まとめ|ふるさと住民登録制度とふるさと納税の最新情報を確認しよう

ふるさと住民登録制度は、居住地以外の地域とのつながりを登録・可視化し、地域活動への参加などを通じて継続的な関係を築くことを目指す仕組みです。

地域の情報や担い手活動の募集を受け取り、自分に合った活動に参加することで、住んでいない地域とも関わりを深められる可能性があります。

また、総務省は、ふるさと住民登録制度の創設に伴うふるさと納税の見直しを要望しています。

特に注目されるのは、プレミアム登録者に限り、登録先の地方公共団体を訪れるための航空券などを、単独で返礼品等として提供できるようにするための要件見直しです。

この要望が実現すれば、ふるさと納税を通じて地域を訪れる新たな選択肢が生まれる可能性があります。

ただし、見直しは要望段階の内容であり、実際の制度として決定したものとは区別する必要があります。

今後、制度の利用を検討する際は、次の3点を意識しましょう。

・ふるさと住民登録制度の開始時期や登録条件を公式情報で確認する
・地域活動の内容や参加に必要な時間、交通費などを確認する
・ふるさと納税の返礼品に関する見直しは、正式決定後の条件を確認する

ふるさと住民登録制度は、地域との関わり方を広げる可能性を持つ取り組みです。

ふるさと納税を利用している方や、出身地・思い入れのある地域を応援したい方にとっても、今後の動向をチェックしておきたい制度といえるでしょう。

税制に関する制度は、要望段階の内容と正式に決定した内容を区別して理解することが大切です。

総務省や自治体の公式発表を確認しながら、ご自身に合った地域との関わり方を考えてみてはいかがでしょうか。