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認知症の行方不明は「もしも」ではなく「いつか起こるかもしれない」―警察庁データから考えるGPS活用の重要性

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2026.07.27

「うちの親は大丈夫」と思っていませんか?

警察庁が公表した2025年の行方不明者の統計によると、認知症が原因とみられる行方不明者は17,345人でした。

2023年をピークに2年連続で減少したとはいえ、全国の行方不明者の約5人に1人が認知症によるものという現実は、決して軽く見ることはできません。

介護をされているご家族にとって、この数字は「他人事」ではなく、「自分の家族にも起こり得ること」として受け止める必要があります。

## 発見までの時間が命を左右する

今回の統計で特に注目したいのは、「発見までの時間」です。

認知症による行方不明者の約95%は、届け出から3日以内に発見されています。

しかし、その一方で、4日以降に発見されたケースでは、死亡が確認される割合が大きく高まっています。

つまり、

**「見つかるかどうか」ではなく、「どれだけ早く見つけられるか」が非常に重要**ということです。

認知症の方は、自分がどこにいるのか分からなくなったり、暑さや寒さへの対応が遅れたり、交通事故や転倒などの危険にもさらされます。

時間との勝負であることが、このデータからも明確に読み取れます。

## GPS機器が早期発見につながる

今回の発表で特に興味深かったのが、GPS機器を利用したケースです。

GPS機器等を活用して発見された認知症の行方不明者では、

* 約85%が届け出当日に発見
* 死亡確認はほとんど見られない

という結果になっています。

一方、認知症行方不明者全体では、当日発見は68%です。

もちろんGPSが万能というわけではありません。

電池切れや持ち歩いてもらえないなどの課題もあります。

それでも、発見までの時間を大きく短縮できる可能性があることは、この統計からも十分うかがえます。

## GPSは「監視」ではなく「安心」のための備え

「GPSを持たせるなんて、本人が嫌がるのでは」

そんな声を耳にすることがあります。

確かに、ご本人の尊厳や気持ちへの配慮は欠かせません。

しかし、GPSは行動を制限するためのものではありません。

**「もしもの時に、早く迎えに行くための備え」**です。

火災保険に加入するように、事故に備えてシートベルトを締めるように、GPSも安心を支える道具の一つと考えることができます。

最近では、

* 靴に入れるタイプ
* 腕時計型
* キーホルダー型
* 見守りサービスと連携したタイプ

など、目立ちにくく使いやすい製品も増えています。

自治体によっては購入費用の補助制度を設けているところもありますので、一度確認してみる価値はあるでしょう。

## 家族だけで抱え込まないことも大切

認知症介護では、「行方不明にならないようにしなければ」と家族が強い責任を感じてしまいがちです。

しかし、24時間見守り続けることは現実的ではありません。

だからこそ、

* GPS機器の活用
* 地域包括支援センターへの相談
* ケアマネジャーとの情報共有
* ご近所との見守り体制づくり
* 警察への早めの相談

など、周囲の力を借りながら備えていくことが大切です。

介護は一人で頑張るものではありません。

## まとめ

今回の警察庁の統計から分かることは、とてもシンプルです。

**「早く見つけることが、ご本人の命と安全を守る」**

そのためには、GPS機器などの技術を上手に活用し、日頃から家族や地域で備えておくことが重要です。

認知症介護に「絶対大丈夫」はありません。

だからこそ、「もしも」に備えることが、介護する人・される人の双方に安心をもたらします。

介護は、完璧を目指すものではなく、安心して続けられる仕組みをつくることが大切です。

今回のデータが、ご家族で「我が家ではどんな備えができるだろう」と話し合うきっかけになれば幸いです。