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家族間の金銭のやり取りでも贈与税は発生しますか?扶養義務者から生活費や教育費を渡すことについて

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2026.01.30

家族間の金銭のやり取りでも贈与税は発生する?扶養義務者からの生活費・教育費の正しい考え方

親から子へ、夫婦間、祖父母から孫へなど、家族間でお金を渡す場面は日常的にあります。「家族だから税金はかからないだろう」「少額なら問題ないはず」と考えている方も多いのではないでしょうか。しかし、家族間であっても金銭のやり取りの内容によっては贈与税が発生するケースがあります。特に、生活費や教育費として渡すお金が非課税になる条件については、正しく理解しておかないと後々トラブルになりかねません。

結論:扶養義務者からの生活費・教育費は原則として贈与税はかからない
結論から言うと、扶養義務者が、通常必要と認められる範囲で生活費や教育費として金銭を渡す場合、原則として贈与税は発生しません。これは税法上、生活を維持するために必要不可欠な支出についてまで課税するのは妥当ではない、という考え方に基づいています。ただし、誰から誰へ、どのような目的で、どの程度の金額を渡したのかによって扱いが変わるため、注意が必要です。

解説:贈与税の基本と「扶養義務者」の考え方
贈与税とは、個人から財産を無償で受け取った場合に、受け取った人に課される税金です。家族であっても原則は同じで、無償で財産をもらえば贈与に該当します。
一方で、税法では「扶養義務者」からの生活費・教育費については非課税とされています。扶養義務者とは、配偶者、親子、祖父母と孫など、法律上お互いに生活を支える義務がある関係を指します。
ここで重要なのは、「生活費・教育費として必要な都度、実際に使われること」です。例えば、毎月の食費や家賃、学費、教材費など、日常生活や教育のために直接充てられるお金であれば、通常は贈与税の対象になりません。

よくある誤解:まとめて渡せば非課税になる?
よくある誤解の一つが、「将来の生活費や学費として、まとめて渡しても非課税になる」という考えです。例えば、子ども名義の預金口座に数百万円を一括で振り込んだ場合、その時点では生活費として使われていなければ、贈与と判断される可能性があります。
また、「家族間なら金額はいくらでも大丈夫」というのも誤りです。必要な範囲を超える高額な仕送りや、生活費名目でも実際には貯蓄に回っている場合は、贈与税が課されるリスクがあります。

実務での注意点:税務署にどう見られるかが重要
実務上は、名目よりも実態が重視されます。生活費や教育費として渡したお金が、実際にその目的で使われているか、金額が社会通念上妥当か、といった点が確認されます。
注意したいのは、子や孫の名義で預金口座を作り、そこに親や祖父母が資金を積み立てるケースです。管理や使途が受贈者本人に委ねられていない場合、名義預金として贈与と認定されることがあります。領収書や振込記録を残す、必要な都度支払うなど、客観的に説明できる形を意識することが大切です。

士業としての支援内容:専門家に相談するメリット
贈与税の判断は、「扶養義務者に該当するか」「必要な範囲か」「使途が明確か」など、個別事情によって大きく左右されます。行政書士や税理士などの専門家に相談することで、現在の支援方法が適切か、将来的な相続対策として問題がないかを整理することができます。
特に高額な教育資金の援助や、長期間にわたる仕送りを行っている場合は、事前に専門家のチェックを受けておくことで、思わぬ課税リスクを回避できます。

まとめ:家族間でも「目的」と「方法」が重要
家族間の金銭のやり取りだからといって、すべてが非課税になるわけではありません。扶養義務者から、生活費や教育費として、必要な都度支払われるものであれば、原則として贈与税はかかりませんが、方法を誤ると贈与と判断される可能性があります。
少しでも不安がある場合や、高額な資金援助を考えている場合は、早めに専門家へ相談することをおすすめします。正しい知識を持って、安心できる家族間のサポートを行いましょう。