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境界未確定の土地にも相続税はかかるのですか?

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2026.01.22

境界未確定の土地にも相続税はかかる?評価方法とトラブル回避のポイントを解説

相続が発生した際、「土地の境界がはっきりしていないけれど、相続税はかかるのだろうか」と疑問に思う方は少なくありません。特に、古くから所有している土地や、隣地との境界確認を長年していない場合、境界未確定のまま相続を迎えるケースは多く見られます。境界が確定していないと、評価や申告ができないのではと不安になる方も多いでしょう。そこで本記事では、境界未確定の土地と相続税の関係について、制度の基本から実務上の注意点までわかりやすく解説します。

結論:境界未確定の土地でも相続税はかかる
結論から言うと、土地の境界が未確定であっても、相続税は原則として課税されます。相続税は「被相続人が亡くなった時点で所有していた財産」を基準に課税されるため、境界の確定有無は課税そのものを左右する要件ではありません。たとえ境界争いの可能性があっても、土地としての価値が認められる以上、相続財産として申告が必要になります。

境界未確定土地の相続税評価の考え方
相続税の土地評価は、路線価方式や倍率方式によって行われます。境界が未確定の場合でも、登記簿上の地積や公図、固定資産税評価などを参考にして評価額を算定するのが一般的です。ただし、境界未確定により将来的な紛争リスクが高い場合や、実際の利用面積に不確実性がある場合には、そのリスクを考慮して評価額を減額できる余地があります。例えば、境界紛争の可能性が高いことを合理的に説明できれば、「評価減」として一定の調整が認められるケースもあります。

よくある誤解:境界が決まっていないと申告できない?
よくある誤解の一つに、「境界が確定しないと相続税申告ができない」という考えがあります。しかし、これは正しくありません。相続税申告は原則として相続開始から10か月以内に行う必要があり、境界確定を待っていると期限に間に合わないこともあります。そのため、実務上は現時点で把握できる資料をもとに評価・申告を行い、後日事情が変わった場合には修正申告や更正の請求で対応することになります。

実務での注意点:将来トラブルを見据えた対応が重要
境界未確定の土地をそのまま相続すると、将来の売却や分割、次の相続時にトラブルへ発展しやすくなります。相続税申告自体は可能でも、隣地所有者との認識の違いが後から顕在化することも少なくありません。そのため、時間や費用が許すのであれば、相続後に境界確定測量を行い、境界確認書を取り交わしておくことが望ましいといえます。また、申告時には境界未確定である事実やリスクをきちんと資料として残しておくことも重要です。

専門家による支援内容
境界未確定の土地が含まれる相続では、税務と不動産実務の両面からの検討が欠かせません。税理士は相続税評価や申告の適正性を確保し、必要に応じて評価減の可否を検討します。また、行政書士や土地家屋調査士と連携することで、境界確定や隣地との協議を円滑に進めることも可能です。専門家に相談することで、申告漏れや過大評価のリスクを抑え、将来の紛争予防にもつながります。

まとめ
境界未確定の土地であっても、相続税は原則として課税され、申告義務も免れません。境界が確定していないからといって放置するのではなく、現実的な評価に基づいて期限内に申告することが重要です。そのうえで、将来のトラブルを避けるためにも、専門家の助言を受けながら境界確定や適切な手続きを検討することをおすすめします。不安がある場合は、早めに相談することが円満な相続への第一歩となるでしょう。