
親から住宅取得資金の贈与を受けてマンションを購入する場合、
「翌年3月15日までに建物が完成していれば大丈夫」と思っていませんか?
実はこれ、**非常に誤りやすいポイント**です。
今回は、国税庁が公表している
「贈与税の誤りやすい事例」から、**マンション購入者が特に注意すべきケース**を解説します。
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■ 事例:何が“誤り”だったのか
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【誤った考え方】
・親から住宅取得等資金の贈与を受けた
・分譲マンションを購入
・完成は翌年4月予定
・ただし翌年3月15日時点で、
屋根があり土地に定着した建造物の状態になっていた
→「だから住宅取得資金贈与の特例は使える」と判断
一見すると、もっともらしく感じますが、
**分譲マンションの場合、この判断は誤り**とされています。
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■ 正しい取扱い:マンションは「引渡し」が基準
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住宅取得資金贈与の特例では、
・請負契約による「新築」
・売買契約による「取得」
で、判定基準が異なります。
【重要な違い】
・注文住宅(請負):
一定の完成状態であればOKとなるケースあり
・分譲マンション・建売住宅(取得):
**売主から「引渡し」を受けていることが必須**
つまり、
▶ 贈与の年の翌年3月15日までに
▶ マンションの引渡しを受けていなければ
**たとえ建物が完成していても、特例は使えません。**
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■ 「契約している」「完成している」だけでは足りない
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今回の事例でポイントとなるのは、
・売買契約が締結されている
・建物が完成状態に近い
これらだけでは**不十分**という点です。
分譲マンションの場合、
「取得した」と認められるのは
**引渡しを受けた時**と明確に整理されています。
この点を誤ると、
・住宅取得資金贈与の非課税特例
・相続時精算課税の特例
いずれも適用できず、
**本来かからないはずの贈与税が発生する**可能性があります。
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■ マンション購入者が特に注意すべき理由
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マンションは、
・完成時期
・引渡し時期
がズレることが珍しくありません。
特に新築分譲マンションでは、
「完成は3月、引渡しは4月」というケースも多く、
贈与税の判定では**致命的な差**になります。
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■ まとめ:住宅取得資金贈与は「契約形態」で判断する
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今回のポイントを整理すると、
・分譲マンションは「取得」扱い
・取得の判定基準は「引渡し」
・3月15日までに引渡しがなければ特例不可
ということです。
住宅取得資金贈与は金額も大きく、
一度誤ると修正が難しい分野です。
「完成しているから大丈夫」
「契約しているから問題ない」
そう思う前に、
**自分の購入形態が“請負”か“取得”か**を必ず確認してください。
不安がある場合は、
引渡し時期を含めて、早めに専門家へ確認することをおすすめします。