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「遺言書の種類」とは?公正証書遺言の有効性を解説

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2026.01.08

相続をめぐるトラブルは、家族間の関係を大きく損なう原因となりがちです。こうした問題を未然に防ぐために重要なのが「遺言書」です。しかし一口に遺言書といっても、いくつかの種類があり、それぞれ方式や有効性、使い勝手が異なります。本記事では遺言書の種類を整理したうえで、特に実務上利用されることの多い公正証書遺言の有効性について、士業の視点から詳しく解説します。

遺言書の基本的な役割と重要性
遺言書とは、被相続人が自らの財産を誰にどのように承継させるかを定める法的文書です。民法に定められた方式に従って作成されていれば、相続発生後に法的効力を持ちます。遺言書がない場合、相続は法定相続分に基づいて行われますが、実際には不動産の分け方や特定の相続人への配慮などで争いが生じやすくなります。行政書士や司法書士の実務でも、遺言書の有無が相続手続きの難易度を大きく左右するケースは少なくありません。

遺言書の種類とそれぞれの特徴
日本の民法で認められている代表的な遺言書には、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の三種類があります。自筆証書遺言は全文を自書する必要があり、費用がかからない反面、形式不備による無効リスクが高い点が特徴です。秘密証書遺言は内容を秘密にできるものの、利用例は多くありません。一方、公正証書遺言は公証人が関与し、方式の正確性と証明力が高いことから、士業の立場では最も安全性の高い遺言書として推奨されることが多い形式です。

公正証書遺言の仕組みと作成の流れ
公正証書遺言は、公証役場で公証人が遺言者の意思を確認し、法的に有効な形で作成します。遺言者は事前に内容を整理し、必要書類を準備したうえで、公証人と証人二名の立会いのもとで遺言を作成します。公証人が内容を読み上げ、遺言者がその内容を確認・承認することで完成します。この過程により、遺言能力や意思の真正性が担保され、後日の無効主張が起こりにくくなります。

公正証書遺言の有効性が高い理由
公正証書遺言の最大の特徴は、その有効性の高さにあります。方式不備による無効がほぼなく、原本が公証役場に保管されるため、紛失や改ざんの心配もありません。また、家庭裁判所での検認手続きが不要で、相続開始後すぐに手続きを進められる点も実務上大きなメリットです。社労士や行政書士として相続相談を受ける際も、公正証書遺言があることで、相続人間の合意形成がスムーズに進むケースが多く見られます。

公正証書遺言を作成する際の注意点
一方で、公正証書遺言にも注意すべき点はあります。作成には手数料がかかり、証人の確保も必要です。また、遺留分を侵害する内容の場合、相続人から遺留分侵害額請求を受ける可能性があります。そのため、内容を検討する段階で専門家に相談し、法的に問題のない構成にすることが重要です。士業としては、単に形式を整えるだけでなく、家族関係や財産構成を踏まえた助言が求められます。

まとめ
遺言書の種類を正しく理解し、自身の状況に合った方式を選ぶことは、円満な相続を実現する第一歩です。中でも公正証書遺言は、有効性と安全性の面で非常に優れており、相続トラブル防止に大きく寄与します。ただし、内容次第では新たな紛争を生む可能性もあるため、作成時には行政書士や司法書士などの専門家に相談することが望ましいでしょう。早めの準備と専門家のサポートが、家族を守る確かな相続対策につながります。